ダラスカップ40年の歴史

かつて<サッカー不毛の地>と言われたアメリカに産声をあげたダラスカップも今年で40年を迎えます。
アメリカという国柄を象徴するDiversity(多様性)をコンセプトにグローバリゼーションとデジタリゼーションンを表すダラスカップエクスペリエンスを具現化したこの大会は、今や世界でも有数の国際ユース大会に成長しました。

ここでは、簡単にその歴史を振り返ってみます。

目次

◉先ずは日本チームとの歴史を

私(島田)が大会エージェントになってからの歴史ですが、最初に1998年に前橋育英高校U-18(元Jリーガー大島秀夫選手等が参加)のノーマルU-19カテゴリーにエントリーから始まりました。結果はメキシコ代表U-17に次いで準優勝を遂げました。それまでは、フランスワールドカップ日本代表の初参加はありましたが、殆ど日本ユースサッカーの情報がなかった欧米にこの結果は非常に話題を呼び、地元紙の大手紙ダラスジャーナルにも大きくセンセーショナルに扱われました。当時前橋育英高校は、東福岡高校や四日市中央工業高校とともにブラジル遠征を重ねていたために、<東洋のブラジリアン>と称されました。

その後ダラスカップ大会委員長のランディ氏から依頼を受け、 (財)日本サッカー協会との提携が2005年に実現し高円宮杯プリンス(現プレミア) の準優勝及び優勝チームの派遣大会として認定されジュビロ磐田に始まり、流通経済大学柏高校の参加していただきました。
同時に日本サッカー協会の若手審判研修の場として交流が始まり、現在まで続いております。

その後、日本代表のU-19やU-18の参加があり、2013年に柏レイソル (当時下平監督)が、マンチェスターユナイテッドを破り、準優勝した時には柏流<チキタカ>サッカーが評判となりFUTUREサッカーと賞賛を浴びました。しかし大会優勝まではならず、もう一歩までは進んだのですが、悔しい思いをしたのを覚えております。
そうした中で、2017年に前橋FCがノーマルU-15 でドイツ・ブンデスの強豪フランクフルトを破り日本チームで初の快挙となる優勝を飾り、チャンピオンチームに与えられる”Boot &Ball”が太平洋を渡ることになりました。又昨年は前橋育英高校U-17がメキシコリーガXの強豪アトラス等を破り優勝しました。
この結果を見ても日本チームの成長も実感できる歴史を編んできています。
サンフレッチェ広島U-14が2017年にU-14でベスト4になっていますが、今後は是非大会の顔であるスーパーグループU-19での優勝を成し遂げて欲しいものです。

◉大会歴史ダイジェスト

1.スペインリーガの名門レアルマドリーは1993年&1994年のスーパーグループU-19で連覇。

2.初期80年台後半では、ボリビアの伝説チーム、タフイチが活躍。

3.スーパーグループU-19カテゴリー最多優勝を誇るブラジルチーム。その中には連覇チームとして、SCビトーリア、コリンチャンス。 後優勝チームとしてサンパウロ、クルゼイロ、アトレチコ・パラナンセ、コリチーバ、フラメンゴ等ら名門が続く。

4.2004年には、メキシコの名門 CDグアダラハ(愛称チーバス) が,Ü-16 で優勝。その優勝メンバーにはヘルナンデス、ベラ等昨年のロシアワールドカップで大活躍したメキシコ代表メンバーが含まれる。

5.メキシコリーガX クラブは、大会各年齢カテゴリー(スーパーグループも含む)を通して、最多優勝を誇る。その中でもティグレスは今年5回目のスーパーグループ優勝を目指す。

6.大会参加選手として、有名なのは元スペイン代表ラウル、元イングランド代表オーウェンを含む。


7.大会参加監督としては、ペケルマン(元アルゼンチン代表、コロンビア代表)、ベニテス(現
ニューキャッスル監督)等が参加。
8.サッカー界のレジェンド、ブラジルのキング・ペレも開会式に参加。

9.大会の放映については、かつてESPNがスーパーグループの試合を放映。2017年からはアメリカ最大のスポーツケーブルTV、Univisoinとスポンサー契約を結び、各年齢カテゴリーの試合も放映。又スーパーグループU-14の冠スポンサーでもある。

10.最後にダラスカップの名物は、約1500人を数える運営ボランティアとホームステイ。これらはダラスカップのコンセプトDIVERSITY(多様性)を支える大きな力である。


以上がダイジェスト版の日本チームとの関わりをメインにしたダラスカップの歴史です。

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